キャリアアップ支援体制

初任者研修・実務者研修について

社会福祉法人第一号として、日本の高齢者福祉を牽引してきた神戸福生会は、設立以来60年にわたり、介護福祉サービスの質を追求し続けてきました。高齢化が進み、介護へのニーズが多様化する今日、介護従事者に求められるスキルはより高度なものになり、利用者の生活を支援する「介護福祉の専門職」を育成することは、社会福祉法人の大切な役割であると考えています。そこで神戸福生会では、介護の基本的な知識の提供を目的とした「介護職員初任者研修」を開講しました。現役職員の経験に基づいた講義が特徴で、仕事のやりがいや厳しさなどを、実際にあったエピソードを交えてお伝えしています。
家族の介護をするために学びたい方や、これから介護福祉職を目指す方、現役職員など、法人の内外問わず知識を共有することで、介護業界への関心を喚起し、業界全体の活性化につなげていきたいと考えています。

また、平成28年度からは「介護職員実務者研修」を開講いたしました。「介護福祉士」はこれまで3年の実務経験が受験資格でありましたが、今後はこの「介護職員実務者研修」を修了していることも受験資格の要件に加わりました。「介護職員実務者研修」は働きながらの取得できるよう通信制とし、スクーリングとして通学頂く日数は10日前後となっております。

職員の資格取得支援について

神戸福生会では、介護福祉士だけでなく、社会福祉全般の知識が必要なソーシャルワーカーを目指して頂く為の「社会福祉士」、ケアマネジャーとしてケアプラン作成をしていただくための「介護支援専門員」の資格取得もサポートしております。
具体的には、通学や実習の為にシフトを考慮したり、試験宅策の勉強会の開催、模擬試験などの費用面の負担を軽減などです。働きながら無理なく資格が取得できる環境で、これまでに多くの職員が支援制度を活かし、自身のキャリアアップを実現してきました。
今後も「生涯にわたり活躍することができる人材」の育成を通じ、介護業界で働く方々の暮らしの安定、業界全体の人材の定着を目指します。

入社後の研修体制(チューター制度)

神戸福生会では新人職員の方々に対し、入社後の6ヵ月間を通じて、先輩職員が1対1で指導を行う「チューター制度」を導入しています。先輩の働く様子を間近で見ながら、神戸福生会が大切にしている介護の考え方が学べると同時に、長い時間を共に過ごすことで、日常の仕事の中だけでは知ることができない、先輩職員の考え方や趣味・嗜好などを知ることができ、自然と絆を深めあうことができます。

先輩職員は、新人職員を神戸福生会の職員として、またひとりの社会人としてより高みへ引き上げることはもちろん、チューターを経験することで、これまで培った経験を振り返り、自分の足りない部分や自信を持てる部分を再確認します。

チューターは新卒社員だけでなく、別の施設で勤務していた方や他業界から転職してきた方など、勤務経験が3年以上の職員を対象に、新人職員の方の年齢やキャリアを考慮し、より円滑なコミュニケーションを図れることを念頭に置いて人選しています。また、チューター役の職員をさらに上の先輩職員がサポートすることで、職場全体で協力しあいながら新人職員を育てています。

神戸福生会のチューター制度は10年ほどの実績があり、現在チューターの職員を通し、以前その職員を指導した先輩と新人職員との間に絆が生まれたり、同じチューターから指導を受けた新人職員同士にも結束が芽生えたりするなど、神戸福生会の根底にある想いが先輩から後輩へ、脈々と受け継がれています。

さまざまな事業展開

神戸福生会は、特別養護老人ホームを中心として、介護付きケアハウス、有料老人ホーム、デイサービス、小規模多機能居宅介護、ホームヘルプサービス、居宅介護支援センター、地域包括支援センター等々、神戸市内で35事業を展開しています。同じ特別養護老人ホームでも、従来型の多床室を中心としたものから、全室個室のユニット型の施設があります。

職種も介護職はもちろん、ケアマネジャーや地域包括支援センターの社会福祉士等の相談業務、施設の運営管理等マネジメント業務と様々な役割があります。転職することなく、法人内でさまざまな事業所や職種を経験し、キャリアアップしていけるのも神戸福生会の魅力の一つです。

最後に

私たちが目指す未来。それは老若男女を問わず、ひとりの幸せをみんなで分かち合える豊かな社会の実現です。そのまんなかにはいつも「人」の姿があり、そこで暮らす一人ひとりが自分らしく暮らす毎日はいつも活気で溢れています。

そんな社会を実現するため、私たちは介護のプロとしての専門性はもちろん、一人ひとりの“個性”を引き出す人材の育成に取り組んでいます。「誰かの役に立ちたい」というそれぞれ想いが利用者の心にピタリとはまる時、そこには質の高いケアが生まれます。そして、ここで働く職員の心の成長こそ、法人全体の発展に繋がっているのです。

さらに私たちは、移り変わる社会の福祉ニーズに応えるため、新たな事業の展開にも積極的に取り組み、明るい地域社会の実現に力を注いでいます。人と人が紡いだ思いやりの輪が、誰かの笑顔を引き出すきっかけとなるように。
神戸福生会は、これからも「人」のためにできることを追求しつづけます。